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マンホールのふたを開け、点検する県職員ら=2025年1月31日、宮城県多賀城市、福留庸友撮影
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 埼玉県八潮市で県道が陥没して2トントラックが転落した事故の要因とみられる下水道管の老朽化は全国共通の課題であり、ほかの地域でも警戒感が広がっている。

 国土交通省によると、下水道管が原因となる道路陥没は、都市部を中心に2022年度は約2600件発生し、8割以上は老朽化が原因とされる。十数年前は4千件を超え、国は2015年に下水道法を改正。腐食の恐れが高い下水道管を5年に1回以上点検することを義務化した。

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「改修を進めなければならないが…」

 「茨城でもいつ起こってもおかしくない」。茨城県の大井川和彦知事は31日の会見で危機感をあらわにした。下水道管の標準耐用年数は50年だが、県は築40年超の約89キロを緊急点検することを決めた。県管理の下水道管約360キロのうち約18キロが築50年以上だ。マンホールのふたを開けて、下水道に異物の混入がないか、詰まりにつながる堆積(たいせき)物がないかを目視で確認する。来週中には完了させたいという。

 水戸市では昨年10月、繁華…

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