首都高5号池袋線の下り線で炎上したトラックと乗用車=2024年5月14日午前9時15分、埼玉県戸田市、朝日新聞社ヘリから、上田幸一撮影
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 埼玉県戸田市の首都高5号池袋線下りで14日、トラックと乗用車計7台が追突し、3人が死亡した事故で、自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死)容疑で逮捕された男が「3日ほど前から体調が優れず、薬を飲んで運転した」と供述していることが捜査関係者への取材で分かった。

 捜査関係者によると、トラック運転手の降籏紗京(ふりはたさきょう)容疑者(28)=相模原市=は事故の2日前から風邪薬を飲み始めたと説明。事故当日は午前3時ごろ出社し、体調が回復しておらず、「午前4時前に痛み止めを飲んだ」と供述しているという。事故は午前7時35分ごろ起きた。

 降籏容疑者は「ぶつかったときに意識はなかった」と説明。捜査関係者によると、高速道路の防犯カメラには少なくとも10メートル手前から減速せずに突っ込む様子が映っており、現場にブレーキ痕はなかったという。

 警視庁は、降籏容疑者が運転中に突然意識を失ったとみている。体調や薬の服用が影響した可能性があり、危険運転致死傷容疑での立件も視野に捜査する方針。

 警視庁によると、事故では、渋滞で停止していた最後尾の乗用車に降籏容疑者が運転する大型トラックが突っ込み、5台が炎上、5人が死傷した。(御船紗子)

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