4日に4号機が無事に打ち上がり、3回連続の成功となった基幹ロケット「H3」。人工衛星の輸送先も静止軌道に広がり、商業打ち上げの受注に向けて追い風となるが、ライバルは多い。
- H3ロケット4号機の打ち上げ成功 静止衛星を初めて搭載、軌道投入
三菱重工業と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、H3の1回の打ち上げ費用を従来機の「H2A」(約100億円)から半減させ、大量受注につなげる計画だ。H2Aは高コストがネックで、日本政府の衛星・探査機以外の「商業打ち上げ」は49回のうち5回にとどまってきた。
H3の打ち上げ受注は軌道に乗りつつある。2018年に英衛星通信大手インマルサットと契約。今年9月には仏衛星通信大手ユーテルサットの衛星、10月にはアラブ首長国連邦(UAE)宇宙庁と小惑星探査機を打ち上げることでそれぞれ合意した。
先を行く海外企業、H3開発は途上
ただ海外企業はさらに先を行…