現場へ! 「公的な私文書」を生かす③
井上正也・慶応大学教授は「評伝 福田赳夫」の執筆者の一人だ。この本は、首相経験者の赳夫氏が残した「公的な私文書」の研究成果として3年前に出版された。
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赳夫氏は政界入りした1950年代以来、重要な局面での考えややり取りを100冊を超えるメモ帳に残した。判読困難な部分もある内容を、首相秘書官を務めた保田博・元大蔵事務次官が活字に起こし、研究の基礎となった。
井上氏に4月、東京・三田の研究室で話を聞いた。
「赳夫氏が自民党や内閣の要…