優勝トロフィーを手に記念撮影に応じる、三菱重工浦和の清家貴子(右)、柴田華絵(中央)、楠瀬直木監督

 女子サッカーWEリーグは12日、第20節が各地であり、2位のINAC神戸が敗れて、首位に立つ三菱重工浦和レッズレディースの2年連続2度目の優勝が決まった。三菱重工浦和はこの日試合がなかったが、INAC神戸が残り2試合を連勝しても上回れなくなったため。

地力示すリーグ連覇

 三菱重工浦和は逆境を力に変えた。

 今年1月、皇后杯準決勝で主力のFW安藤梢とMF猶本光が共に左ひざ靱帯(じんたい)を損傷し、チームを離脱した。

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 気を吐いた一人が、エースのFW清家貴子だった。「自分が引っ張るしかない」

 それまでは安藤、猶本という先輩2人に頼る部分が多かったが、中心選手としての自覚が芽生えた。

 意識の変化はプレーの進化にもつながった。パス回しに積極的に関わるようになったことで試合中の視野が広がり、好機での落ち着きにもつながった。

 ゴール前へ飛び出す動きを増やした結果、リーグ記録を大きく更新する10試合連続ゴール。優勝に大きく貢献した。

 主将のMF柴田華絵は「(安藤と猶本の離脱で)選手それぞれ『自分がやらなきゃ』と思うようになり、チームが成長した」。10日には女子アジア・クラブ選手権も制した。主力不在にも動じない、地力を示すリーグ連覇だった。

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