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出発合図をする近鉄奈良駅長(左)=2024年10月7日午前10時28分、奈良市東向中町、佐藤道隆撮影
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 近畿日本鉄道は7日、奈良線などで新型の一般車両「8A系」の運行を始めた。同社の一般車両の導入は24年ぶり。赤と白のツートンカラーを基調に、同社で初めてとなる八角形の顔が特徴の車両を見ようと、多くのファンが始発駅の近鉄奈良駅(奈良市)に詰めかけた。

 午前10時すぎ、出発式に向けて、新車両が近鉄奈良駅に入ると待ち構えていたファンら約30人から歓声が上がった。須合良介近鉄奈良駅長(59)が出発合図をすると、車両がゆっくりと動き出した。

 車両中央にはベビーカーやスーツケースなどに対応するスペース「やさしば」を2カ所設けている。須合駅長は「すべての人に快適に過ごしてもらえれば。外国人のお客様にも、日本の車両はすばらしいなと感じてもらえる車両だと思う」と話した。

 車両の導入を担当する同社技術管理部の喜多陽平課長(36)は「一目見て新しい電車と分かるように八角形を採用した。カラーリングは、従来よりも深みがあって上品な赤とそれを引き立てる白にしている」とこだわりを語った。

 同社によると、今年度中に4両編成12本(計48両)を、奈良、京都、橿原、天理の4路線で運行する。また、来年度には名古屋、大阪、南大阪の各路線などに計68両を導入する予定という。(佐藤道隆)

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