
うその超過勤務時間を入力して手当約32万円を不正受給したとして、警視庁は28日、下谷署刑事組織犯罪対策課の男性巡査長(32)を公電磁的記録不正作出・同供用と詐欺の疑いで書類送検した上で停職3カ月の懲戒処分にし、発表した。巡査長は同日付で辞職した。
人事1課によると、巡査長は2022年11月中旬から昨年7月下旬までの間、うその勤務時間を入力するなどし、超過勤務手当約32万円を不正に受給した疑いがある。不正受給は計130時間分で、月数千円から3万数千円を受け取っていたという。
巡査長は直前まで勤務した所属より手当が減ったとして、「もう少し手当が欲しいと思った。請求すると当然のように手当がもらえることにマヒしていた」と説明しているという。
勤務日から5日後以降は上司しか書き換えることができない仕組みで、巡査長は上司に依頼して入力端末にログインしてもらい、自ら書き換えていたという。同庁は当時の上司にあたる警部補ら3人についても監督責任などを問い、警務部長注意などとした。
菅潤一郎警務部参事官は「警察に対する信頼を損なう行為で厳正に対処した。職員に対する業務管理、人事管理を徹底する」としている。