警視庁本部

 債務整理を希望する多重債務者を貸金業者らから紹介してもらったなどとして、警視庁は、第一東京弁護士会所属の弁護士・古閑孝容疑者(86)=東京都北区東田端1丁目=を弁護士法違反(非弁護士との提携)容疑で逮捕し、16日発表した。貸金業者の男(41)と元行政書士の男(59)も同法違反(非弁活動)容疑で逮捕した。古閑容疑者は容疑を否認し、ほかの2人は認めているという。

 弁護士は、弁護士資格を持たない人から法律業務のあっせんを受けることを禁じられている。

 ほかに逮捕されたのは、貸金業を営む中村健太(41)=東京都江戸川区中葛西8丁目=と元行政書士の田中良明(59)=茨城県牛久市刈谷町5丁目=の両容疑者。

 保安課によると、古閑容疑者は2023年3月、貸金業者と元行政書士から、債務整理を希望する多重債務者3人を紹介してもらい、法律業務のあっせんを受けた疑いがある。貸金業者と元行政書士は3人の紹介料として計46万7500円を受け取った疑いがあるという。

 古閑容疑者は21年以降、約270件の債務整理業務をして計約1億円の報酬を得ていたといい、同課は、多重債務者の紹介を繰り返し受けていた疑いがあるとみて調べている。

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