小型カメラを頭に装着したランニングポリス。来年度から導入するカメラとは異なる=2019年12月4日、奈良県橿原市、福岡龍一郎撮影

 警察庁は17日、来年度から一部の都道府県警で、地域や交通部門の警察官がウェアラブル(装着型)カメラをつけるモデル事業を行うと発表した。職務質問や交通違反取り締まりなどの様子を現場で撮影し、映像を警察署のパソコンに一定期間保存する。

 警察官と相手のやりとりを客観的に記録し、苦情などの際に職務執行の適正さを検証することなどが目的。必要に応じて犯罪捜査にも活用するといい、警察庁は試行の結果を検証して効果や課題を洗いだした上で、全国での本格導入をめざす。

 モデル事業では、地域警察は三つの大規模な都道府県警の署や自動車警ら隊にカメラ39式、交通警察は三つの都道府県警の署に18式を配備する。不特定多数の人が出入りするイベント会場などにおける雑踏警備用にも九つの都道府県警に19式配備する。導入する都道府県警は選定中という。

 カメラは名刺大くらいで、警察官の胸などに装着。地域警察官は署や交番から屋外に出て活動を開始した時から終了するまでを撮影する。プライバシーに配慮し、被害者から相談を受ける場面や住宅内に入る時などは撮影を中断する。交通警察官も違反者への切符の作成時などは中断する。

3カ月後に消去 相手が望まなくても基本的に撮影

 撮影した映像はカメラに保存…

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