朝日新聞朝刊に掲載されている「ののちゃん」によく似ているけれど、登場人物の語尾が「じゃろ」や「じゃが」で、岡山弁っぽい。舞台は海沿いの「たまのの市」って、なんか岡山県玉野市に似とらんか?

 玉野市出身の漫画家いしいひさいちさんの岡山ネタの作品を集めた「たまのののののちゃん」が同県赤磐市の地域出版社「蜻(あきづ)文庫」から3月に出版された。共同代表で映画研究者の世良利和さん(67)が企画を思い立ってから実に17年。学生時代に魅了されて以来半世紀近いファン歴の末、ようやく悲願をかなえた。

岡山のローカルネタ 「1冊にまとめたい」

 世良さんは島根県出身で、津山市など岡山県北部で育った。いしい作品と出合ったのは、県立津山高校在学中の1970年代。関西ローカルの情報誌「プレイガイドジャーナル」が単行本にまとめたいしいさんのデビュー作「バイトくん」で面白さにはまった。代表作の「がんばれ!!タブチくん!!」の大ヒットで、人気が全国的になる直前のことだ。

 「最初はいしい先生が玉野出…

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