11日、愛工大名電高校(名古屋市)吹奏楽部の定期演奏会が同市の名古屋国際会議場であり、マレーシアのNGO「ザ・バンド・ラボ(TBL)」のメンバーとのコラボ演奏を披露した。
TBLは、マレーシアの子どもたちや若者に音楽体験を提供する団体。昨年9月、吹奏楽がまだ広く浸透していない同国に名電の部員57人を招待し、音楽で交流した。
この日はマレーシアから来日した8人と日本人メンバー5人の計13人が、名電の部員205人とともにステージへ。マレーシアで初めて吹奏楽のマーチとして作曲された「Bunga raya」、お祝いの時に踊るという同国の国民的音楽「Bekikis bulu betis」の2曲を演奏した。
指揮とサックスを担当したTBL代表のジェスモンド・シュウさん(30)は「愛工大名電の皆さんと心に届く演奏ができた」。名電の部長、御手洗彩乃さん(17)も「言葉がうまく伝わらなくても音楽になると息が合って、コンサートということを忘れてしまうくらい楽しかった」と笑顔だった。コラボステージを企画した顧問の伊藤宏樹さんは、「子どもたちがつながることは、どんな大きなホールで演奏するより素敵なこと」と顔をほころばせた。