作品が展示されている展示室。地震でひび割れたり落下したりした天井のガラス板が、全て撤去されていた=2024年6月22日午前10時44分、金沢市広坂1丁目、白井伸洋撮影
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 能登半島地震の影響で一部閉鎖が続いていた金沢21世紀美術館(金沢市)が22日、全面再開した。同館を象徴する展示作品「スイミング・プール」の中にも入れるようになり、約半年ぶりの「プール開き」を楽しむ人でにぎわった。

 北陸地方が梅雨入りしたこの日、午前10時の開館前から長蛇の列ができた。午前中は日が差し込み、水面の揺れが映るスイミング・プール内部で来館者が写真撮影を楽しんだ。名古屋市から来た大学職員、高木秀明さん(62)は「今年プールや海はまだ。ちょっと泳いだ気になれた」。横浜市の40代の女性会社員は「プール内の蒸し暑さからも夏を感じられて楽しかった。金沢の方まで地震の影響を受けて閉まっていたということで、改めて被害の大きさを感じました」と話した。

 同館によると、元日の地震で有料ゾーンの展示室の天井のガラス板約70枚が落ちたりひび割れたりした。他の展示室でも壁にひびが入るなどの被害があった。1カ月余り休館した後、2月6日から交流(無料)ゾーンの一部のみを再開していた。

 有料ゾーンの天井は高さ4・5~12メートル。安全確保のため有料ゾーンなど全15室の天井のガラス板計約800枚を外すことにしたが、業者には被災地の復興を優先してもらい、全面再開までに時間がかかった。

 当面はガラス板が外れたまま…

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