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将棋界の一番長い日、前夜祭中継 A級棋士の意気込みは【第83期将棋名人戦・A級順位戦最終戦】
藤井聡太名人(22)=竜王・王位・王座・棋王・王将・棋聖と合わせ七冠=への挑戦権を争う第83期将棋名人戦・A級順位戦(朝日新聞社、毎日新聞社主催)の最終9回戦が27日午前9時から静岡市葵区の料亭「浮月楼(ふげつろう)」で5局一斉に指される。
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トップリーグのA級棋士10人が挑戦と残留をかけて昨年6月から繰り広げてきた総当たりのリーグ戦の最終戦。通称「将棋界の一番長い日」と呼ばれ、ファンが深夜まで熱戦を見守る。持ち時間は各6時間。
対戦カード(▲が先手番、△が後手番)は、▲佐々木勇気八段(30)=4勝4敗=―△佐藤天彦(あまひこ)九段(37)=6勝2敗=▽▲増田康宏八段(27)=5勝3敗=―△永瀬拓矢九段(32)=5勝3敗=▽▲渡辺明九段(40)=4勝4敗=―△菅井竜也八段(32)=3勝5敗=▽▲千田(ちだ)翔太八段(30)=4勝4敗=―△豊島将之九段(34)=3勝5敗=▽▲中村太地八段(36)=4勝4敗=―△稲葉陽(あきら)八段(36)=2勝6敗=。
ここまで単独首位の佐藤九段が勝てば挑戦権獲得が決まる。ただし、佐藤九段が敗れると増田八段―永瀬九段戦の勝者と同じ6勝3敗で並び、後日、挑戦者決定プレーオフが行われる。
降級2人のうち1人は稲葉八段が決定済み。もう一人の降級は菅井八段、豊島九段、千田八段の3人に可能性が残っている。渡辺九段―菅井八段戦で、菅井八段が勝てばA級残留が決まるが、逆に菅井八段が敗れるとB級1組への降級が決まる。菅井八段が勝って残留を決めた場合は、千田八段―豊島九段戦の敗者が降級となる。
全5局の模様と藤井名人らが出演する現地大盤解説会はユーチューブ「囲碁将棋TV―朝日新聞社―」で中継し、棋譜は朝日新聞のデジタル版に掲載する。