所信表明する東京都の小池百合子知事=2024年5月29日午後1時12分、東京都議会、太田原奈都乃撮影

 東京都知事選(6月20日告示、7月7日投開票)の前では最後の都議会定例会が29日、開会した。小池百合子知事が3選をめざして立候補表明するのではないかとの観測もあったが、この日は言及しなかった。2日前に突如、立憲民主党の蓮舫参院議員が立候補表明した影響という見方もある。

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 水色と白の千鳥格子柄のジャケットを着た小池氏は、この日の所信表明で、待機児童対策の進展や新型コロナ対応など2期8年の取り組みを実績として挙げ、「今なすべきことは、東京だからこそできることを実行するスピード感、都政の動きを加速していくこと」などと述べた。子育て支援やまちづくりなどを「充実・強化する」「進める」とも語ったが、知事選には触れなかった。終了後、報道陣の取材に「議会にしっかり取り組んでいくのが現職の務め」と述べると、そばの職員が質問を打ち切った。

 前日、特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」や都議会公明党、都内の8割超の52区市町村長から立候補要請を受けており、翌29日の所信表明で立候補を明言するのではないかとの見方が一部にあった。明言しなかった小池氏について、支持する会派の幹部は「蓮舫さんの政策や発言を見極め、どう出るかを決めるのだろう」と推察。都議会に専念することで「現職としての職務を全うする姿勢も示せる」と好評価した。別の会派の幹部も「タイミングは知事の判断。『勇み足』もどうかと思ったのでは」と語った。

 会派として支援の方向性を確…

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