第77回秋季東海地区高校野球大会 宇治山田商―中京大中京 七回裏、中京大中京の一塁走者田中大が二盗を狙うも遊撃手加藤(左)がタッチしアウト=2024年10月19日午前11時19分、ちゅ~る清水、川西めいこ撮影

 第77回秋季東海地区高校野球大会(東海地区高校野球連盟主催)が19日、静岡県で開幕した。1回戦で宇治山田商(三重3位)は中京大中京(愛知2位)に0―1、菰野(三重2位)は聖隷クリストファー(静岡3位)に1―5でそれぞれ敗れた。20日は準々決勝があり、海星(三重1位)が岐阜第一(岐阜3位)と対戦する。

 (宇治山田商0―1中京大中京)

 宇治山田商は、2年連続の春の甲子園出場が絶望的となった。相手を上回る6安打を放ったが、阪口諒真主将(2年)は「流れはうちだったのに、まだまだ技術が足りないということ」と三回の失点を悔やんだ。

 三回の守り、失策がらみで1死一、三塁とされた。次の打者がスクイズすると、守備の乱れで1点を与えた。「タイミングはアウトだったのに、味方があせってしまった」と阪口主将。攻撃では五回と六回に走者を三塁に進めたが、あと1本が出なかった。

 阪口主将は、春の甲子園では右翼手だった。正捕手だった小泉蒼葉選手(2年)の故障もあって、夏の三重大会から捕手を務める。新チームでは主将に立候補した。

 試合には敗れたが、手応えも感じた。左腕の長谷川佑慈投手(2年)が1失点の完投。村田治樹監督は「継投も考えていたが、特に左打者を抑えていたので代えなかった」と話した。

 阪口主将は「投手の成長を見届けられる捕手が楽しくてたまらない。接戦で勝てるチームをめざし、あすからやり直しです」と雪辱を誓った。(本井宏人)

 (聖隷クリストファー5―1菰野)

 菰野は1回戦で敗れ、夏春連続の甲子園出場がかなり厳しくなった。先発メンバーは、甲子園初勝利をあげた選手権大会1回戦と全く同じ。だが、三回の守りでは2四球と2失策が絡んで4点を失い、森田亮太監督は「夏に出なかった悪い部分が出た。勢いだけでは勝てない」と、冷静に振り返った。

 エースの栄田人逢(とあ)投手(2年)は完投したが、5四球を与えた。「打たれたくない気持ちが先走り、制球が定まらなかった」。公式戦での5失点は、春季東海大会で享栄に7失点して以来だが、この時は9―7で勝った。「今回は相手の流れを断ちきれなかった。うちの課題」と悔やんだ。

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