英議会下院は29日、終末期の成人が自ら命を絶つ権利を認める法案について採決を行った。賛成330、反対275で成立に大きく近づいた。今後はさらに議論を重ね、早ければ来年にも法律となる。
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同様の法案が下院で最後に採決されたのは2015年。当時は賛成118、反対330だった。今回の採決は、下院で法案を次のプロセスに進めるための手続き。法制化が確定したわけではないが、英社会の死生観の変化を示す歴史的な採決となった。
法案によると、死を選ぶ権利の対象となるのは、イングランドとウェールズに住む18歳以上で、正常な判断能力があり、余命半年以内と診断された人びとだ。
2人の医師と裁判所による審査が必要になり、原則14日間の「再考期間」も設けられる。要件を満たせば薬物が処方され、自らの手で命を絶つことができる。
反対派からは「障害者に死の…