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阪神大震災で焼けた菅原市場を視察した上皇后さま(当時は皇后さま)が現場に供えた水仙の花
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 阪神・淡路大震災の発生から17日で30年となる。地震発生から2週間後、全焼した神戸市の菅原市場の焼け跡に、水仙の花束が手向けられた。贈り主は、当時皇后だった上皇后美智子さま。皇居内で自ら摘み取ったという水仙は復興のシンボルとなり、皇室と被災者を結ぶよすがともなっている。

 商売の神さまとして知られる神戸市長田区の長田神社の最寄り、阪神高速長田駅や地下鉄長田駅前を経て、歩くこと10分ほど。住宅街の一角に「すがはらすいせん公園」がある。毎年、園内の花壇では水仙がきれいな花を咲かせ、周囲の街灯や車止めにも水仙のデザインがあしらわれている。

 この周辺には、大正時代から続いた菅原市場があった。震災で37店舗が全焼。跡地につくられた公園でひときわ目を引くのが、水仙の花束をかたどったレリーフだ。

 1995年1月31日。上皇…

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