
東京都練馬区の「練馬区立美術館」を大規模に建て替える計画で、人件費や資材価格の高騰により、整備費が当初(76億円)の1.5倍の109億円になる見込みであることが23日、分かった。区は整備費用や工期が妥当かを検証する予定で、工期が遅れる可能性も出てきた。
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前川燿男(あきお)区長が、2025年度当初予算を説明する同日の会見で明らかにした。設計事業所側から、整備費の上ぶれを伝えられ、工期も含め検証する第三者機関の公募を同日、始めたという。
第三者機関による検証は25年度から6カ月程度行い、26年度当初予算に本体の工事費や解体費の一部を計上する方針だという。前川区長は「第三者の視点を入れながら、安い値段にしたい」とした。工期については「柔軟に合理的に、区民の負担が少ないように考えないといけない」とし、変更の可能性を示唆した。
ただ、新美術館のデザインや設計について、区の担当者は「大きく変更はしない」としている。