
都内の全自治体で小中学校の給食費無償化が実現したなか、新年度から、新たに幼稚園や保育園でも給食提供や無償化を始める自治体がある。一方、食材費の高騰が続くなか、現場はやりくりに苦慮している。
幼稚園用に調理スペース、管理栄養士を配置
千代田区は4月から、区立幼稚園で給食の提供を始める予定だ。公立幼稚園での給食提供は珍しく、区によると23区で初めてという。1食あたり320円だが、保護者の費用負担はなく、無償だ。
4園ある区立園のうち、まずは、お茶の水幼稚園(園児約30人)で始める。同園は昨年建て替え工事が終わった区立お茶の水小学校の敷地内にあり、同小の調理室に幼稚園用のスペースを確保した。新たに配置する管理栄養士が調理する。ほかの3園(麴町、九段、番町の各幼稚園)では弁当を無償で提供し、給食への移行を検討するという。
背景には、幼稚園を選んでもらうねらいがある。
区によると、2024年度の…