![](https://i1.wp.com/imgopt.asahi.com/ogp/AS20250212003933_comm.jpg?w=1200&resize=1200,0&ssl=1)
米労働省が12日発表した1月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比で3.0%上昇した。事前の市場予想(2.9%)を上回り、伸びは4カ月連続で加速した。物価高(インフレ)が収まりきらないことから、市場では米連邦準備制度理事会(FRB)が3月の金融政策を決める会合で、利下げを見送るとの見方が強まる。米外国為替市場では1ドル=154円台まで円安ドル高が進んだ。
2022年夏に9%台まで加速したインフレ率は、昨年9月には2.4%まで鈍化した。FRBは昨年9月から12月まで3会合連続で政策金利を引き下げた。ただ、米経済の底堅さもあって10~12月は3カ月連続で伸びが加速。1月会合では利下げを見送っていた。
FRBのパウエル議長は11日の米連邦議会上院で金融政策について問われ、「急いでさらに利下げする理由が見当たらない」と述べ、今後の利下げに慎重な姿勢を示した。トランプ米大統領の関税政策もインフレを加速させかねず、市場ではFRBの利下げ再開には時間がかかるという見方が増えている。