中国・北京の人民大会堂で2024年4月26日、習近平国家主席(右)と会談したブリンケン米国務長官=ロイター
  • 写真・図版
  • 写真・図版

 中国を訪問中のブリンケン米国務長官は26日午後、習近平(シーチンピン)国家主席と会談した。11月の米大統領選を前に、米中関係は不安定化するリスクも抱える。両国が中国の対ロシア支援や台湾問題などで対立する中で、関係安定化のために対話を継続する姿勢を確認したとみられる。

  • 対話か、包囲か 揺れる米国の姿勢に中国は不信感 隔たりのゆくえは
  • 米中外相会談で「五つの共通認識」中国外務省が発表 「対話と協力前向きに」

 ブリンケン氏と習氏の会談は昨年6月のブリンケン氏の訪中時以来。習氏は会談の冒頭、「(中米)両国はライバルではなくパートナーであるべきだ」と語った一方、米側の同盟強化の動きに対して「『小グループ』をつくるべきではない」とクギを刺した。ブリンケン氏は「我々は(米中間の)対話を強化し、意見の相違に責任を持って対処することに取り組んでいる」と述べた。

 今月2日にバイデン米大統領と習氏が電話協議し、対話の継続で一致していた。ブリンケン氏によるとこの日、人工知能(AI)に関する初の政府間対話を数週間以内に開催することで合意した。ただ米大統領選を前に、米国内では対中強硬論が高まる局面にあり、バイデン政権高官が選挙前に習氏と会うのは、今回が最後となる可能性が高い。

 これに先立ち、ブリンケン氏…

共有