中国・北京で2024年5月16日、握手するロシアのプーチン大統領(左)と中国の習近平国家主席。スプートニク提供=ロイター
  • 写真・図版
  • 写真・図版

 ロシアのプーチン大統領は16日、北京を訪れ、中国の習近平(シーチンピン)国家主席と会談した。プーチン氏は通算5期目の初めての外国訪問。ウクライナやアジア太平洋をめぐり両国が米欧と対立する中で、両首脳は幅広い分野での協力強化で一致。米欧主導の国際秩序に対抗する姿勢を改めて示した。

  • モスクワが春節祭りで赤く染まる 制裁下のロシアが頼る中国の本音は

 中国外務省の発表などによると、プーチン氏と習氏は人民大会堂で会談後に国交75周年を機に「新時代の包括的戦略パートナー関係」を深化させるとした共同声明に署名し、貿易振興やサプライチェーン(供給網)の安定、人工知能(AI)、宇宙、文化など幅広い分野で協力することにも合意した。

 共同声明では日本が協力を検討する米英豪による安全保障の枠組み「AUKUS(オーカス)」に「重大な懸念」を示したほか、アジア太平洋で対中包囲網を築く米国の動きを「覇権主義的」として反対を表明。ロシアは台湾をめぐる中国の「一つの中国」原則を、中国はロシアの主権と領土の一体性を確保するための努力をそれぞれ支持するとした。

ウクライナ侵攻については非公式で協議

 プーチン氏は会談後の習氏と…

共有