アジア太平洋地域や米欧などの国防相や軍トップが集う「アジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)」が31日から3日間の日程で始まった。同日には台湾海峡などをめぐり米中国防相会談が行われるほか、中国との対決姿勢を鮮明にし、日米と連携を深めるフィリピンのマルコス大統領が基調講演を行う。同会議の主な三つの見どころを解説する。

米中は、ASEANにどんなメッセージを発するか

 【米中国防相会談】

 オースティン米国防長官と中国の董軍国防相が31日に会談する。昨年の安保会議では、米国が当時の李尚福国防相に経済制裁を科していたため、米中国防相会談は行われず、今回は2022年11月以来、約1年6カ月ぶりの会談となる。

昨年開かれたアジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)の夕食会で同席したオースティン米国防長官(中央右)と当時の中国の李尚福国務委員兼国防相(中央左)=2023年6月2日午後8時13分、シンガポール、畑宗太郎撮影

 台湾の新総裁となった頼清徳…

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