生成AI(人工知能)の技術を使って写真や映像を性的なものに加工した「ディープフェイクポルノ」の被害が広がっています。本人の同意を得ずに性的画像をインターネット上に流布する行為は、盗撮やリベンジポルノを含めて「デジタル性暴力」とも呼ばれます。身体的被害がないため軽視されがちだとの指摘もありますが、デジタル性犯罪に詳しい早稲田大の梁瑞希(ヤンスヒ)助教は「被害者の日常生活をゆるがす結果をもたらす」と話します。
――デジタル性暴力の特徴は。
拡散性と持続性が高く、一度アップロードされると、制御が困難な速度で広まります。そうなると削除は非常に難しく、時間が経っても別のプラットフォームやユーザーによって再拡散され続けます。被害者は繰り返しさらされ、恥辱的な被害を受け続ける。
匿名性の高いオンライン空間では、誰が加害者なのか特定できない状況が続くため、被害者に大きな心的ストレスを与えます。
終わらない被害、安全に暮らす権利奪う
――ディープフェイクポルノ…