新型コロナなどの感染症対策の基本ともいえる不織布マスク。実はプラスチックでできている。環境中へごみとして出てしまうと、厄介な存在になる。

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 道を歩けば、時々マスクが落ちているのを目にする。「コロナ禍を境にマスクのごみが急に増えた。川でも海でも見つかっている」。同志社大の原田禎夫准教授(公共経済学)は、そう話す。

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不織布マスクは天然繊維の布や紙に見えるため、「いずれ土にかえる」と早合点しがちだ。だが、プラスチック製品なので分解されにくく、川から海に流れ込んでしまう=同志社大の原田禎夫准教授提供

 ただ、使用済みマスクを拾ってごみ箱などへ持って行くのは少し抵抗がある。もしも病気に感染したら――。そんなことをみんな考えているのか、多くのマスクは誰にも拾われることなく、川や海に流れ込んでいる。

 原田さんはNPO代表として、10年以上も前から京都府の保津川や大阪府の淀川で、ごみの清掃や調査を定期的に続けている。見つかるマスクは、小さくたたまれたものも目立つという。「意図的にポイ捨てしたというより、ポケットやバッグから落ちたものがそのままになっている印象だ」

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