1992年1月9日、日米首脳会談後の記者会見を終え、握手する宮沢首相(右)とブッシュ大統領=東京・元赤坂の迎賓館、代表撮影

 今回の日米首脳会談で打ち出された「グローバル・パートナー」。32年前も、当時の両国の首脳は同じ言葉を冠した「東京宣言」を発し、「日米は新たな時代を形成する特別の責任を受け入れる」と表明していた。

 首相の宮沢喜一(1919~2007)と大統領のブッシュ(父、1924~2018)だ。宮沢が残した政治行動記録(日録)によると、冷戦終結後に新たな国際秩序を探ったブッシュとの連携は、首相就任前から始まっていた。

  • 連載「宮沢喜一日録 戦後政治の軌跡」一覧

 他の史料や証言と重ねると、国際情勢と両国の内政が激動する中、宮沢とブッシュが互いに敬意を払い絆を深めていったことがわかる。いま同様の混迷にあって「グローバル・パートナー」を唱える両国の首脳にも、そこが問われている。

 「訪米の件。大使→Scow…

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