水中でも見やすい!Apple Watch Ultraをつけて海に潜ってみた | ギズモード・ジャパン

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水中でも抜群の見やすさでした。

昨年発売されたApple Watch Ultra(以下、Ultra)には、Oceanic+」アプリをインストールするとダイブコンピューターへと姿を変えるという特徴があります。

スキューバダイビング経験は浅いものの、毎日Apple Watchを使うユーザーの1人としてこれは気になります。

今回は実際にUltraをダイブコンピューターとして使ってみました!

Photo: はらいさん

向かった先は静岡県伊東市富戸。今回はシーフロント城ヶ崎さんにご協力いただき、海の中でUltraを使っている様子を撮影していただきました。

オーシャンバンドを腕に着けるのに一苦労

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Photo: シーフロント 城ヶ崎

1月のダイビングということで、ドライスーツを着てからUltraを身に着けます。

バンドに関してはウォータースポーツ向けのオーシャンバンドに加えて、ベルトの長さを拡張できるエクステンションバンドも同時に使用しました。ちなみにこれらのバンドですが、オーシャンバンドは税込1万4,800円。エクステンションバンドは税込6,800円と、なかなかのお値段です。

また、バンドの装着ですが着けるには結構コツが必要で、実際に腕に巻いて着けるのにかなり苦労しました。

「Oceanic +」をインストールしておく

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Photo: はらいさん

ダイビング当日のコンディションはというと、天候は晴れ、気温は8度、波は落ち着いた状態でした。

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Photo: シーフロント 城ヶ崎

もちろん事前に「Oceanic +」アプリをインストールして、設定を終わらせた状態なので、器材を背負って準備が整ったら、ビーチからエントリーしていきます。

Ultraを装着して、いざ!

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Photo: シーフロント 城ヶ崎

この日の海の中の視界はとても良好。透明度も写真から見てわかるように抜群でした。

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Photo: シーフロント 城ヶ崎

まずは数分泳いだところで、Ultraをのぞいてみます。

Photo: シーフロント 城ヶ崎

「Oceanic +」アプリですが、入水と同時に自動で起動してくれました。この画面では、現在の深度無減圧潜水時間に加え、Ultra本体のバッテリー残量などが表示されています。

Ultraのデジタルクラウンは水中でも快適だった

「Oceanic +」アプリ起動中は誤操作を防ぐため、Ultraのタッチ画面は無効化されます。そのため、ほかの画面へ切り替えるにはデジタルクラウンを回す必要があります。

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Photo: シーフロント 城ヶ崎

Ultraのデジタルクラウンですが、通常のApple Watchのサイズより大きいだけでなく、クラウン周りがギザギザしているおかげで、手袋を着けた状態でも快適に回すことができました。

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Photo: シーフロント 城ヶ崎

さすがは最大2,000ニトのウルトラディスプレイ。水の透明度が高かったのもありますが、想像以上にディスプレイが明るかったおかげで、細かい情報までハッキリと確認することができました。

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Photo: シーフロント 城ヶ崎

ちなみに、アクションボタンに関しては押すことでコンパスの向きを設定することができましたよ。

ダイブコンピューターと数値の差が出た場面も

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ダイビング1本目(「Oceanic +」アプリのアルゴリズムの数値がデフォルトの状態)の様子。ダイブコンピューターのNDLは66分なのに対し、Ultraの「Oceanic +」アプリは82分という表示に。
Photo: シーフロント 城ヶ崎

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2本目のダイビングでは「Oceanic +」アプリのアルゴリズムの数値を1つ上げた結果、ダイブコンピューターが示すNDLの時間と数値が近くなった。
Photo: シーフロント 城ヶ崎

Ultraの「Oceanic +」アプリを使って気になった場面もありました。ダイブコンピューターとの数値の違いがあるのです。

どちらにも表示されている無減圧潜水時間ですが、1本目のダイビングでは両者に大きな差がみられたため、2本目のダイブでは事前にUltraの「Oceanic +」アプリのアルゴリズムを+1(65/80)に設定して潜った結果、1回目よりもダイブコンピューターに近い数値が表示されるようになりました。

そのため、デフォルト設定のまま「Oceanic +」アプリで潜るとなると、安全性に対してのチェックが甘い可能性があるため、減圧症になりやすいリスクも高まる可能性が考えられます。なので減圧症のリスクを避けるためにも、「Oceanic +」アプリのアルゴリズムの数値は+1または2で設定した方が安心なように感じました。

振動はスーツの上からでもしっかりと伝わってきた

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Photo: シーフロント 城ヶ崎

体内に溶け込んだ窒素を排出するために、水深5m前後で3分間留まる必要がある安全停止ですが、カウントダウンが始まるとUltraが終始振動で教えてくれたので、強い安心感が残りました。

安全停止はよく目立つ黄色の文字で点滅しながら表示されましたが、ビジュアル的にも大変見やすかったです。

ダイビングを終えてデータを確認→一部記録されていない情報も

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Screenshot: はらいさん

無事2本のダイビングを終えてから、iPhone版の「Oceanic+」アプリを確認してみると、それぞれのダイビング情報がログブックに記載されていました。

ただ、2つのログブックを見てみると、潜水時間や潜水時の水温などの一部情報はちゃんと記録されていたものの、2回目の潜水場所に関してはなぜか記録されていない結果に。

ほかにも、設定しておいたにも関わらず、いつの間にか摂氏(℃)から華氏(°F)へと表示が切り替わっていたり、実際潜った回数は2回なのに対し、ログブックは4回分保存されている、などの不具合と思われる点がいくつかありました。

また、「Oceanic+」アプリは1月19日(記事執筆時点)では日本語未対応のため、今後のアップデートに期待したいところです。

フル機能を使うにはサブスク登録が必要

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Screenshot: はらいさん

「Oceanic +」アプリですが、フル機能を使うにはサブスクに登録する必要があります。ただ、料金に関しては月額1,150円年額1万200円となかなか高額。

正直難しいとは思いますが、Apple Watch Ultraを大々的にダイブコンピューターと宣伝するなら、最初からダイブコンピュターのフル機能を搭載、もしくは「Oceanic +」アプリの買い切り版があっても良いのにな、と思いました。

Ultraのバッテリーの減り具合は水温によって変化するのかも

ちなみにUltraのバッテリー残量ですが、潜る直前(午前11時01分)は93%だったのに対し、2本目のダイブを終えた時点(午後1時44分)では67%になっていました。ダイビング中は「Oceanic +」アプリでバッテリー情報を確認できますが、水温によってバッテリーの減り具合は変わってくるのかもしれません(水温は1,2本目ともに16度でした)。

ダイビング中は終始ディスプレイを傷つけないことに必死だった

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Photo: シーフロント 城ヶ崎

Apple Watch Ultraの本体ケースにはチタニウム、ディスプレイにはフラットサファイア前面クリスタルが採用されているため、耐久性に優れていることはよく分かりますが、それでもどこかにぶつけて画面が割れたり、本体が傷ついたらどうしよう、という不安な想いが常にありました。

器材を背負うとき、手すりを伝ってエントリーするとき、水中で岩場の近くを通り過ぎる際には特に細心の注意を払いましたが、せめてスキューバダイビング用本体ケースをAppleが出してくれたらどれほど気持ちが楽になるか、ともの凄く思いました。

完璧とはいえないけれど、実際のところダイブコンピューターとして使うことができたApple Watch Ultra。まさかApple Watchでダイビングできる日が来るなんて夢にも思わなかったので、久々にワクワク感満ち溢れる素敵な時間を過ごすことができました。ありがとうございました!

取材・撮影協力:シーフロント 城ヶ崎

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