核兵器の廃絶に向けて各国の科学者が議論する国際会議「パグウォッシュ会議」の第63回世界大会が、被爆80年となる2025年11月1~5日に広島市で開かれる。日本開催は4回目で、広島開催は20年ぶり。
共催する日本パグウォッシュ会議によると、約40カ国約200人の参加を見込む。講演や討論、被爆者らとの対話などを想定し、「広島宣言」として提言の取りまとめをめざす。一部は一般公開する。同会議代表の稲垣知宏・広島大教授は「被爆80年の区切りの年に世界平和につながるアクションを広島から起こしたい」と話した。
会議は哲学者ラッセルと物理学者アインシュタインらが核兵器と戦争の廃絶を訴えた「ラッセル・アインシュタイン宣言」(1955年)を受け、57年に始まった。95年にノーベル平和賞を受賞した。日本では95年、2005年に広島市で、15年に長崎市で開かれた。