衆院選後の初の本格論戦となる臨時国会が28日、始まった。最大の焦点は今年度補正予算案と、自民党派閥の裏金事件を受けた政治改革。衆院選で与党は過半数割れし、野党の協力なしに予算案を成立させることができない異例の事態で国会は幕を開ける。会期は12月21日までの24日間。

 石破茂首相は28日午前、首相官邸で「(与党過半数割れの)選挙結果を踏まえ、自公を基本としながら、各党のご意見を丁寧に承りながら、国会運営をしていきたい」と記者団に語った。

 11月29日に首相が所信表明演説をおこない、12月2~4日には各党の代表質問がある。5、6両日は全閣僚が出席する衆参予算委員会が開かれる。

 自民党総裁に選出されてからまもなくして衆院を解散した首相にとって、初の予算委員会となる。首相だけでなく、新たな閣僚らの資質や政治姿勢が問われることになりそうだ。対応次第では政権運営そのものに影響する可能性もある。

 この国会で政府が最も重視するのは、今年度補正予算案の成立だ。能登半島の災害対応のほか、低所得者への給付金などの経済対策が盛り込まれる見通しで、9日から審議が始まる。

石破首相、低姿勢「これ以上ないほど丁寧に」

 補正予算案の成立を期すため…

共有