写真・図版
設定したテーマについて発表する生徒=2024年11月18日午後2時23分、京都市左京区、武井風花撮影

 19日はジェンダー平等と男性の心身の健康を願う「国際男性デー」だ。近年、男子校でのジェンダー教育が広がりを見せている。「ジェンダー平等を考える」というテーマで探究授業が行われた東山高校(京都市左京区)を取材した。

 9日にあった初回授業には、洛星中学・高校(北区)で社会科を教え、ジェンダー教育も担当している教員の田中めぐみさん(39)がゲスト講師として登壇した。1年生約70人に対し、生物学的な性差と、「男は仕事、女は家事・育児」のような文化的・社会的につくられた性差「ジェンダー」の違いについて説明した。

 2023年度の厚生労働省「雇用均等基本調査」によると、課長相当職以上の管理職に占める女性の割合は12・7%にとどまる。田中さんは、性別によって昇進に大きな差が出ており、それには社会的な背景があるとして、「まずは自分たちが優位な立場にいることに気づいてほしい」と話した。

 一方、男性も「男性らしさ」の価値観の内面化によって人に助けを求めたり弱さを見せたりすることができず、息苦しさを感じることもあると説明し、いくつかの事例を紹介した。

 その後、生徒たちはそれぞれジェンダーに関する疑問を設定。インターネットなどでデータを調べてまとめ、18日に発表した。

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