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ロシアから見える世界

 みなさん、こんにちは。前回のニュースレターでは、プーチン大統領が一昨年5月にイスラエルのベネット首相(当時)に謝罪をしたエピソードを紹介しました。ラブロフ外相の「ヒトラーはユダヤ系だった」というトンデモ発言にイスラエルが強く反発したため、謝罪に追い込まれたのです。

 ニュースレターの末尾で、私は「プーチン氏が他国の首脳に謝罪するのは、極めて珍しいことです」と書きました。実際、これ以外の例を私は知りませんでした。ところがニュースレターを目にした方から「プーチン氏が謝った例が、もう一つあります」というご教示をいただきました。

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2021年11月、ロシア南部ソチでプーチン大統領(右)と会談するセルビアのブチッチ大統領=ロシア大統領府の公式ページから

 プーチン氏が謝罪した相手は、セルビアのブチッチ大統領。2020年9月のことでした。

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 きっかけとなったできごとは、旧ユーゴスラビアのセルビアとコソボによる経済関係の正常化です。かつてセルビアの自治州だったコソボは独立を目指し、90年代に武力紛争に発展。コソボは08年に一方的に独立を宣言しましたが、両国はその後も互いを国家承認していません。

 反目しあう両国の合意を仲介…

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