NPO法人「ねこの古都なら」はビルの一室を借りて月1回、譲渡会を開いている。ケージの中の猫たちはいつもと違う環境に緊張した面持ちだ=2024年5月、奈良県大和高田市北本町、富岡万葉撮影

 殺処分される野良猫を減らす活動を続けてきた奈良県大和高田市の団体が、長屋を丸ごと使った猫シェルターを作る。今秋に同市内に開設予定で、7月12日までクラウドファンディング(CF)で支援を募っている。

CFの詳細はサイト「READYFOR(レディーフォー)」(https://readyfor.jp/projects/nekono_kotonara)まで。

 CFを立ち上げたのは4月にNPO法人になった「ねこの古都なら」。格安で借りた築90年近い長屋を猫用に改築し、メンバーがそれぞれの自宅などで保護している約50匹の一部を移動させる。

 天井や壁、床の全面的な修繕に加え、エアコンの設置や裏庭の整備も必要で、1千万円の支援を求めている。猫好きの人が気軽に遊びに来られる場所にしたいという。

 「猫の自然な姿を見せたいのと、私たちの活動を次の世代につなげたいという思いがあります」。代表の土井友加利さん(58)はそう話す。3月までは任意団体「たかだ地域猫ネットワーク」として活動してきた。

 土井さんと猫の出会いは2013年にさかのぼる。けがをした野良の子猫が通りで何日もうずくまっているのを見かねて看病した。ミルクをあげるうちに情がわいた。

 それから友人たち数人と行動…

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