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栃木県

 今年度末で廃止が決まった栃木特別支援学校(栃木県栃木市)と那須特別支援学校(那須塩原市)の寄宿舎について、保護者らでつくる「栃特寄宿舎の存続を求め未来につなぐ会」が、存続などを求める署名活動を始めた。10月末まで続け、福田富一知事あてに提出する予定という。

 署名活動では、両寄宿舎の存続や、寄宿舎教育拡充のための協議会設置への賛同を求めている。

 つなぐ会は12日、県庁で記者会見し、障がいのある児童や生徒の生活の自立を支える寄宿舎教育は、これからますます必要だと訴えた。筧(かけひ)三枝子代表は「なぜ寄宿舎を閉舎しなくてはいけないのか、納得がいかない。寄宿舎は、生活力を高めるため、子どもたちのためにあるべきものと思っている」と訴えた。

 寄宿舎は、栃木が1974年、那須が78年に設置。県教育委員会は、建物の老朽化に加え、自宅が遠く通学が難しい子どもが減少していることを理由に、21年7月、両寄宿舎を閉じる方針を寄宿舎生の保護者に説明した。保護者らが存続を求め、県教委は廃止を延期したものの、今年8月に今年度末での廃止を決めた。(石原剛文)

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