円安が止まらない。24日に節目の1ドル=155円台にのせると、25日にはさらに下げ幅を広げた。約34年ぶりの円安はどこまで進み、政府と日本銀行による為替介入はあるのか。市場関係者の間では、「2年前の介入と同じ状況だ」との見方が出ている。
円安の大きな原因は、日米の金利差だ。米国では堅調な経済指標が相次いで発表され、利下げが遅れるとの見方が広がる。一方、日本銀行は3月に大規模な金融緩和策を転換して利上げしたが、米国との金利差は依然大きい。金利の高いドルを買い、円を売るという円安ドル高の流れが続く。
市場の一部には、1ドル=155円が政府の「防衛ライン」との見方もあったが、為替介入の気配がないまま、25日午後に155円台後半まで円安が進んだ。三菱UFJ信託銀行の岡田佑介氏は「155円で介入があると思っていた。このままでは160円にもいきかねない」と話す。
やきもきする市場の関心は…