【動画】授業中にハンマーで殴打した疑い、22歳学生逮捕 法政大で8人けが=熊倉隆広撮影

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ハンマーを振り回した容疑者が逮捕された法政大学多摩キャンパスの校舎=2025年1月10日午後4時57分、東京都町田市、朝日新聞社ヘリから、相場郁朗撮影
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 10日午後3時50分ごろ、東京都町田市相原町の法政大学多摩キャンパス社会学部棟付近で、「授業中に学生1人がハンマーを振り回し、着席していた学生たちを殴打した」と110番通報があった。

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 警視庁南大沢署によると、10~20代の男性5人と女性3人が、ハンマーで後頭部や側頭部を殴られるなどして、病院に搬送された。いずれも意識はあるという。当時、この8人を含む100人ほどが教室内で授業を受けていたという。

 20代男性にハンマーのようなもので後頭部などを殴ってけがをさせたとして、同署は東京都八王子市に住む韓国籍の大学生ユ・ジュヒョン容疑者(22)=いずれも自称=を傷害の疑いで現行犯逮捕し、発表した。捜査関係者らによると、「いじめられてもやもやしていた。うっぷんがたまって、学校にあったハンマーで学生を殴った」と供述しているという。

 多摩キャンパスは三つある法政大のキャンパスのうちのひとつで、経済学部、社会学部、現代福祉学部、スポーツ健康学部の4学部の学生・教員らが通っている。

 現場とは別の場所にいた2年生の男子学生は「試験中にサイレンの音が聞こえてなんだろうと思った。試験が終わってからニュースを見てびっくりしている」と話した。3年生の男子学生は「図書館で勉強していたら友人からSNSが来てニュースを知った。外に出たら警察官や消防隊員が見たこともないくらいいっぱいいた」と話した。

 同大広報によると、8日から冬休み明けの授業が始まっていた。広報担当者は「マスコミからの問い合わせで事件が起きたことを知った。事実関係はいま調査中だが、キャンパスでこういった事件が起きたという記憶はなく、驚いている」と話した。

 法政大学はホームページで「授業中に学生1名が他の学生に対して傷害を負わせる事件が発生しました」と発表し、けがをした8人について「病院で治療を受け、全員入院の必要がないと診断されています」と明らかにした。また、被害にあった学生らのケアに取り組み、警察の捜査に協力していくとした。

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