健康への影響が懸念される有機フッ素化合物(総称PFAS)について、環境省と国土交通省は29日、全国の水道事業者など3755事業による検査の状況をとりまとめ、公表した。水道水に関する国による全国調査は初めて。過去には計14事業で、国の目安「暫定目標値」を上回る濃度が検出されていたが、2024年度は、9月末時点で暫定目標値超えの検出はなかった。
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公表対象は給水人口が5千人超の「上水道事業」、101人~5千人の「簡易水道事業」など。5月末から9月末にかけての調査に対して回答があった、3595事業の20~24年度の水道水の検査状況や検出結果をまとめた。
「暫定目標値」は、PFASのうち代表的なPFOS、PFOAの合計で1リットルあたり50ナノグラム(ナノは10億分の1)となっている。暫定目標値ができた20年度には、検査をした466事業のうち11事業の水道水などで超過が検出されたが年々減少。24年度(9月末時点)は検査した1745事業全てで超過は確認されなかった。期間を通じて、一度でも検査を実施したことがあるのは2227事業だった。
調査への回答対象は検査で確認した年度ごとの最高値で、両省は暫定目標値を超過した施設の詳しい場所などは把握していないとしている。
検査未実施の事業も
暫定目標値を超過した事業数…