写真・図版
monosso=愛媛県県民文化会館、高野良輔撮影

 みぞれが降りしきる朝の賢治の悲痛な心の叫びを、歌い上げた。

 詩人・宮沢賢治の「永訣(えいけつ)の朝」。24日の全日本合唱コンクールの同声合唱で二つの一般団体が、死にゆく妹への深い愛情を表現し、生きる意味を問いかける歌声を観客の心に響かせた。

 この詩で「わたくし」は、病床の妹に頼まれた「雪のひとわん」を集めようと、みぞれが降り続く外に飛び出す。

 香川県の合唱団「monosso」は、女声合唱の柔らかくも深く芯の通った声で、賢治の心の奥底からの叫びを表現していった。

 暗い空から降りしきるみぞれ…

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