作家の村上春樹さん(75)が17日、母校の早稲田大学から名誉博士号を授与された。「日本のみならず世界の小説家として、現実世界と幻想世界を縦横無尽に結ぶ自由な作品により、文化芸術分野に多大なる影響を与えた」功績が評価された。2021年開館の早稲田大学国際文学館(通称「村上春樹ライブラリー」)に多くの資料を寄託・寄贈、同館の活動に積極的にかかわってきた功績も評価された。
村上さんは同日行われた贈呈式に出席、「学生のときはひどい学生で、授業は出ないし、力任せに暴れ回って、ずいぶん大学に迷惑をかけた。そういう卒業生に名誉博士号を授与するというのは、ずいぶん太っ腹な大学だなと。早稲田に来なかったら小説なんて書いてなかった。名誉博士号をいただいて、人生のサイクルが一回りしたかなという感じがしています。これからもいい小説を書いていきたい」とコメントした。
村上春樹さんのあいさつ
ずいぶんたくさんの方に集まっていただいて、驚いています。ありがとうございます。こうして僕の母校である早稲田大学から名誉博士号をいただけるというのは、ありがたいことではあるんですが、すごく不思議な気がするんです。
というのは僕、ひどい学生で…