市街地に隣接する米軍の普天間飛行場=沖縄県宜野湾市

普天間が返ってきたら:中

 米軍の普天間飛行場は476ヘクタールの敷地にオスプレイを始め58機が配備されている。沖縄県宜野湾市の中心をえぐるように存在し、市街地はそのまわりにドーナツ状に広がる。

 市内の沖縄国際大にヘリが墜落するなど、本土復帰後から今年1月までに167回の普天間所属機事故が起き、「世界一危ない基地」といわれる。

 しかし、市街化された基地外とは異なり、2800メートルの滑走路を除けば緑が多く、航空写真から推計した緑被率は70%もある。南東と北西には幹の太い樹木が生い茂り、戦後長らく手つかずのままの森が残る。

 返還後もこうした緑地を生かそうと、県と市が跡地利用の青写真として2013年に策定した「全体計画の中間取りまとめ」及び、22年のその改訂版に盛り込んだのが、跡地に大規模公園を造る考えだった。

 普天間跡地利用の検討委員会…

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