神奈川県・山下咲子さん(高3)からの質問
ののちゃん 街灯のまわりを虫がたくさん飛んでたよ。なんで?
藤原先生 夏らしい話題! 大きく分けて三つの説があるよ。
のの 三つもあるんだ。
先生 うん。まず虫が光をコンパスみたいに、方角を知る手がかりに使っているから、という説。月はののちゃんがどれだけ歩いても、空の同じ場所で光っているでしょう? これは月がずぅーっと遠くにあるからだよ。月がいつも同じ向きに見えるように、目印にして歩けば、いつまでもまっすぐ進める。でもたとえば、街灯がいつも斜め45度の方向に見えるように歩き続けたら、どうなる?
のの えーと……進む方向がちょっとずつズレていって……。
先生 回りながら、どんどん街灯に近づいていっちゃうよね。
のの あ、ほんとだ!
先生 次に、目の錯覚のせいだという説。明るいもののすぐ近くにある暗いものは、実際よりももっと暗く見えるの。こういう錯覚をつくる神経の仕組みは、人間でも虫でも同じなんだって。暗いところに逃げようとしている虫には、街灯の近くの暗がりが安全な場所に見えるみたいなのね。
のの へぇ~。もう一つは?
先生 シンプルに、虫は光に向かってまっすぐ進むから、という説。森の中や、落ち葉の下みたいな狭い場所からは、光をめざして飛べば脱出できるでしょう。
ののちゃんは、朝日新聞に連載されている漫画の主人公で、小学3年生。学級担任の藤原先生を相手に、身の回りの不思議を質問します。聞いてほしい疑問はこちらへ。science@asahi.com
のの 分かりやすいね。でも…