写真・図版
公式戦でのチーム初トライに向けて独走する早大の岡本美優(手前)。「これが『早稲田の女子の初めてのトライだ』って思ったら、より(走りが)速くなった気持ちでいました」=5月11日、静岡・エコパスタジアム
  • 写真・図版

 大学ラグビーファンにはおなじみの「赤黒」のジャージーが、インゴールへ向かってひた走る。

 5月11日、観客がまばらな静岡・エコパスタジアム。7人制女子ラグビーのサーキット大会「太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ」への出場権をかけた一戦で、歴史に残る得点がひっそりと刻まれた。

スポーツPlus

スポーツPlusはオリジナル記事を有料会員の方にメールで先行配信するニュースレターです。今回は11月5日配信分をWEB版でお届けします。

 決めたのは「早稲田大学ラグビー蹴球部女子部」の岡本美優(20、2年)。早大に誕生したばかりの女子チームが挙げた、記念すべき公式戦初トライだった。

 東京六大学にはなかったラグビーの女子チームが4月、早大で初めて結成された。創部1918(大正7)年の男子チームに遅れること1世紀以上。ようやく、はじめの一歩を踏み出した。

 きっかけは2年前の春、5歳からラグビーを続ける新入生の素朴な疑問だった。

 のちに初代主将となる千北(…

共有