日本銀行は30、31日に金融政策決定会合を開く。米経済の動向をめぐって金融市場は不安定な状況が続いており、追加利上げは見送る公算が大きい。衆院選の結果が、今後の金融政策にどのような影響を与えるのかも焦点となる。

 植田和男総裁は24日(日本時間25日)、ワシントンで開かれた主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議後の記者会見で、米経済の先行きを問われ、「楽観論が広がりつつあるが、一時的な振れに過ぎないのか、分析を深めていく」と話した。

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 金融市場では8月上旬、急速な円高株安が進んだ。7月末にあった日銀の追加利上げ決定に、米景気の後退懸念が加わった。植田氏は前回の9月会合後の会見で、「市場の動向を高い緊張感をもって注視する」と強調。急激な円安の流れが収まり、輸入価格の上昇を通じて物価が上ぶれするリスクが減ったことも理由に挙げ、利上げに慎重な姿勢を示した。

過半数割れだと……

 ワシントンでの会見でも植田…

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