アナザーノート 秋山訓子編集委員
私事から始めることをご容赦を。和服が好きで、着付けを習い、和裁を習い。時々、ネットをあさっては生地を買うのが楽しみだ。絹の手触りはすべらかでふんわりと極上。ふれているだけで幸せになる。森鷗外の娘で独特の美意識を持っていた作家、森茉莉は「着物というものは着る時の気分も、そのよさの中に入っている」と書いた(エッセー「着物」)。
その通りで、手間も暇もかかるのだが、足袋をはき、じゅばんをつけ、着物をはおって帯を結び……とあれこれしているうちに気分が上がってくる。
ニュースレター「アナザーノート」
アナザーノートは、紙⾯やデジタルでは公開していないオリジナル記事をメールで先⾏配信する新たなスタイルのニュースレターです。今回は1⽉5⽇号をWEB版でお届けします。レター未登録の⽅は⽂末のリンクから無料登録できます。
だから、ある企業の広報の人に、伝統工芸のフォーラムに来ませんかと声をかけられた時、自民党総裁選のさなかだったが慌ただしく出かけてみた。
隣に座ったのが芦澤洋平さんだった。
■養蚕農家150戸下回る…