優勝を決め、マウンド上で喜ぶ新潟明訓の選手たち=ハードオフ

 第151回北信越地区高校野球県大会(県高校野球連盟など主催)は26日、新潟市のハードオフ・エコスタジアム新潟で決勝があった。八回に逆転劇を演じた新潟明訓が中越を破り、春と秋の県大会としては2022年秋季以来になる4季ぶり15回目の優勝を決めた。順位決定戦では帝京長岡が北越を下し、10月に石川県で開かれる北信越大会への出場を決めた。

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 4番打者の力量を試される場面で打席が回ってきた。

 3点を追う八回裏2死一、三塁、新潟明訓の小野塚晃希(2年)は甘い直球をたたくと打球は左翼手の頭上を越えた。走者2人がかえり、自らは一気に三塁へ。続く藤原世凪(同)の適時打で同点の本塁を踏み、さらに関川慶太(同)にも適時打が飛び出し、試合をひっくり返した。

 今大会は不振だった。4番にもかかわらず、準決勝では犠打を3回も命じられた。中越戦の前には島田修監督に「今日は小野塚が打ってくれるでしょう」とちゃかすように発破をかけられたが、直前の3打席はすべて凡退。勢いを後続につなごうと決めていた。

 小野塚が役割を果たし、新チームは最高のスタートを切った。北信越大会には来春の選抜大会出場がかかる。「一戦一戦をチーム一丸で戦いたい」。慣れない取材にはにかみながら、そう語った。(鈴木剛志)

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