昨年の臨海教室。ゴール地点に掲げられた旗を目指して泳ぐ=田久保裕之教諭提供
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 新宿高校を代表する行事の一つが、開校当初からある臨海教室だ。1年生の夏休み、全員が海で約1・5キロ泳ぐ「大遠泳」に挑戦する。これを経験して「真の新宿生になる」とも言われる、登竜門的な大イベントだ。

【連載】高校思い出クリック~青春群像記~

高校をシリーズで紹介する企画。坂本龍一ら著名な卒業生も多い東京都立新宿高校の4回目は、開校当初から続く伝統行事「臨海教室」にまつわるエピソードです。

 臨海教室は千葉県館山市で開かれる。教員のほか、水泳部の卒業生や地元の漁業関係者、海上保安庁のサポートを受け、ほとんどの生徒が完泳するという。

 始まったのは、開校した1922年の夏。初代校長阿部宗孝が掲げた「質実剛健なる精神の涵養(かんよう)と健全強壮なる身体の成育」という教育方針と、「学校、家庭、同窓、生徒が一体となった大家族主義」という理念をかたちにしたのが、臨海教室だ。

 臨海教室のプロジェクト長を…

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