4月29日、サウジアラビアのリヤドに到着したブリンケン米国務長官=AFP時事

 パレスチナ自治区ガザでの戦闘をめぐるイスラエルとイスラム組織ハマスの交渉をめぐり、米CNNは29日、ハマスに示された新たな提案が、恒久的な停戦を視野に入れた2段階からなる内容と報じた。米国などは受け入れを求めて圧力を強めている。ハマスは近く回答するとみられ、交渉の進展が注目される。

 ハマスは昨年10月7日に越境攻撃をしかけ、今も約100人の人質を取っている。CNNがイスラエル当局者などの情報として報じたところでは、新提案はイスラエルが作成に協力し、仲介国のエジプトからハマスに提示された。第1段階は数週間かけてハマスが20人から33人の人質を解放する間、イスラエルは戦闘を休止し、拘束しているパレスチナ人を釈放する。第2段階は「持続可能な平穏の回復」として、その他の人質やイスラエル兵の捕虜とパレスチナ人の拘束者を交換しながら、恒久的な停戦への合意を目指す。

 イスラエル側はこれまでの交渉で、6週間の戦闘休止の代わりに40人の人質の解放を求めていたが、第1段階での解放要求の人数を引き下げた模様だ。米ニューヨーク・タイムズなどは、イスラエルはこのうちの一部がすでに死亡したとみているためと報じている。恒久的な停戦は、これまでの交渉でハマスが繰り返してきた主張だが、「ハマスの壊滅」を掲げるイスラエルのネタニヤフ首相は難色を示してきた。

ブリンケン米国務長官「ハマスは早く決断を」

 エジプトメディアによると…

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