アニメ「ダンダダン」から ©龍幸伸/集英社・ダンダダン製作委員会

 テレビアニメ「ダンダダン」(MBS・TBS系)の勢いが止まらない。少年少女が怪奇現象に立ち向かう王道バトルマンガの展開でありながら、青春ドラマやラブコメの要素も入った「なんでもありの物語」はどのようにして生まれたのか。集英社のマンガ誌アプリ「少年ジャンプ+(プラス)」で原作を連載中のマンガ家、龍幸伸さんに聞いた。

 たつ・ゆきのぶ 2010年、「月刊少年マガジン」に連載した「正義の禄号」でデビュー。21年4月から「少年ジャンプ+」で「ダンダダン」を連載している。コミックスの最新17巻が11月1日に発売予定。

 ――アニメの放送をどうご覧になっていますか。

 すばらしかったです! マンガではできない色彩とか、音にもこだわりがあって、すごくいいなと思いました。

 ――霊媒師の家系に生まれた女子高校生のモモと、同級生でオカルトマニアの少年オカルンが主人公。幽霊や宇宙人といったオカルトを大きくフィーチャーした作品ですが、こうした世界はもともと好きだったのですか。

 小さい頃にUFOや宇宙人が好きで、テレビでやっていたオカルト番組をよく見ていました。わからないことがすごく楽しかったというか。これってどうなってんの?こんなのが本当にいたらおもしろくない?みたいに探究心をくすぐられて。でも、そこまでオタクという感じではなかったです。新しく連載を始めるときにちゃんと調べ始めて、最近オタクになりました(笑)。

 ――オカルトは「隠されたもの」が語源で、いわば暗い日陰の存在です。でも、「ダンダダン」では明るくてポップなイメージですね。

 オカルトは悲惨な事象がもとになっているケースが多くて、そのまま扱うと暗い展開になってしまうと思うんです。あくまでエンターテインメントとして楽しくやりたいなという思いがあったので、そこは意識していますね。

 ――「化け物に化け物をぶつ…

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