
5年に1度の年金制度改革について、自民党内に法案提出の先送り論が渦巻いている。今夏に参院選を控え「負担増」のイメージを懸念する声も。実際の中身とは。
- 「鬼門」の年金法案で揺れる自民 選挙で争点回避の思惑に野党反発
「提出するかどうかの前に様々な論点がある。丁寧な調整が不可欠だ」。自民党の松山政司参院幹事長は11日、記者会見でこう述べた。
年金の問題は政権にとって選挙の「鬼門」だ。年金保険料を支払ったのに記録がない「消えた年金」問題が明るみとなった後の2007年の参院選で自民党は大敗。トラウマがぬぐえず、今夏の参院選を前にした法案審議は悪影響を及ぼすとして、党内では慎重論も強い。森山裕幹事長ら幹部が党本部で対応を協議するなどしたが、今国会への法案提出めどの14日までに結論を得るのは難しい情勢だ。
懸念の一つが「負担増」のイメージ拡大だ。
法案の柱は、年収「106万…