丹後国の役所にあたる国府の候補地の一つとされる安国寺遺跡(京都府宮津市)で、平安時代の大型の2基の柱穴が確認された。市教育委員会が11日、発表した。昨年度の調査で役所に関連すると思われる建物跡が見つかり、今回の柱穴もその一部とみられるという。

 市教委によると、昨年度の調査区のすぐ西側を調べた。今回の2基は、いずれも1辺90~100センチの方形。建物跡の北辺と南辺の延長上で見つかった。昨年度の調査とあわせ、北辺には柱穴が3基、南辺には2基並んでいることが確認された。

 柱と柱の間隔は、南北が2・1メートル(7尺)、東西が3メートル(10尺)。東西が広いことについて、担当者は「東西方向の辺に入り口をつくったのではないか」とみている。

 建物跡の西側は、平安時代以後に流路を変えたとみられる川のために調査できず、建物全体の規模はわからないという。

 現地説明会は14日にある。集合は午前10時、現場近くの府中地区公民館。

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