「まるで北斎が宿り、絵筆を走らせているように見える」
昨年9月、ドイツのシュツットガルトで開かれた測量・地理情報関連の国際展示会「INTERGEO 2024」で、そんな称賛を受けたロボットがあった。
見学者をうならせたのは、床掃除をするかのようにフロアをはいずり回るロボット「HOKUSAI(ホクサイ)」。江戸時代の浮世絵師、葛飾北斎の代表作「冨嶽三十六景」シリーズを床面に精緻(せいち)に描きあげた。
開発に携わったベンチャー企業「未来機械」社長の三宅徹さん(44)は、高松市の本社でふり返った。
「このロボットが一台あれば、建築のスキルがなくてもプラモデルのように建物を作れるのではないか、という声までありました」
自動で墨出し、人手不足を補う
日本の建設業はいま、労働人…